震災対応に強くなる重機訓練法 ―取手市消防本部―【後編】

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震災対応に強くなる重機訓練法 ―取手市消防本部―【後編】

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写真◎伊藤久巳、取手市消防本部
Jレスキュー2021年5月号掲載記事
(役職・階級・体制は取材当時のもの)

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①倒壊物移動訓練

コンクリート板をフォークでつかんで、平行移動する訓練。操作の基本は、やさしくゆっくり掴んで、ゆっくり放す。何度もやって操作に慣れることが大事。

震災対応に強くなる重機訓練法 取手市消防本部
コンクリート板はどこを持てば持ちあがるのか、実際にやってみるとわかる。
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重量物を持ち上げるときもゆっくり、必要以上に高く持ち上げないこと。重量物を持ち上げる際は、重機がバランスを崩す場合もあるが、最小限の持ち上げにとどめておけば、バランスを崩す危険性も減り、たとえ横倒しの危険があっても物体が着地すればそこで止まる。(クレーン操作も同様である)
②土砂登降訓練

小山のように土を盛った現場で重機を登らせ、さらに上で180度(前後部排土板を逆にする)回転して土砂の山から重機で降りる訓練。

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1/それなりの傾斜のある山を登るイメージで、不慣れだと簡単には登れず、訓練者は悪戦苦闘。
震災対応に強くなる重機訓練法 取手市消防本部
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2,3/ショベルの先端を地面に刺し、そこを支点に上っていく。
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重機操縦のすべて 取手市消防本部
4,5/登る際の操縦のポイントはクローラーを空転させないことだが、機体の腕を手前に寄せながらクローラーを動かす。早く登ろうと、クローラーを全開で回す隊員がほとんどだ。
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6,7/山の上で方向転換をする。その際の操縦ポイントは狭い足場での旋回となるため機体の軸を動かさずクローラー部(キャリア・排土板部)のみを180度後部へ旋回する。
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8,9,10,11/山から下りるときも、ショベルの先端をストッパーにしてゆっくりと降りていく。

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③360度旋回訓練 他

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