BBB(バックボード・バスケット・ブランケット)固定法

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BBB(バックボード・バスケット・ブランケット)固定法

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大阪市消防局
10/要救助者の頭を軽く押さえながら、固定用のブランケットの中心部を頭頂部のバスケット担架との隙間に差し込む。ブランケットは隙間に詰めやすく、固定力もある。
大阪市消防局
要救助者の頭部左右の隙間にブランケットを詰め込む時は、頭頸部が動かないように反対側の頭部を手で支える。
大阪市消防局
ブランケットによる頭頸部固定が完成。
従来の方法
大阪市消防局
要救助者をログロールしてバックボードに上に乗せる従来の方法。
大阪市消防局
大阪市消防局
一旦、バックボードに乗せた後、Z移動で下に30cm動かした後、上に30cm動かさなければならない。
大阪市消防局
11/ベルトはわき下、腰、太もも、ひざ下の4ヵ所を固定する。
大阪市消防局
12/BBB固定法の完成。傾斜をつけても動かない。一箇所吊り担架水平救助等の救出に移行できる。
【医学的に検証】

BBB固定法の検証段階で、国立病院機構大阪医療センターの若井医師との共同研究で、その固定力を検証。5ミリマス方眼紙をバックボードに敷き、その上でBBB固定後に担架を45度と90度に傾け、要救助者(人体模型)の位置のズレを測定。さらにレントゲンで脊柱のゆがみを測定したところ、基本的な固定方法よりも歪みが少なく、医学的にも有効な方法であることが確認できた。

大阪市消防局
従来の方法(隊員3名で実施)の結果
90度右側臥位で歪み13.856度
大阪市消防局
BBB固定法(隊員2名で実施)の結果
90度右側臥位で歪み6.101度
発案者

警防部警防課
本部特別高度救助隊

(※全員元中央特別救助隊)

消防司令補  澄川功

消防司令補  澄川功

消防司令補  大串剛

消防司令補  大串剛

消防司令補  松尾武明

消防司令補  松尾武明

中央消防署  上町救急隊 消防司令補  野村順二

中央消防署 上町救急隊 消防司令補  野村順二

平成23年度から中央消防署では、高エネルギー外傷事案でのRA連携活動のさらなる強化を図るための取り組みを始め、平成24年度からは大阪市消防局として、困難な救助活動を伴う受傷現場において、救助隊(R)と救急隊(A)が連携して医療機関搬送開始までの時間短縮と予後を考慮した最善の救助活動を行うための訓練を継続して行っている。(平成25年に「第16回全国救助シンポジウム」で発表) 「BBB固定法」は、脊柱運動制限を目的とした迅速な固定方法を、さらに、効率的に行うことと、要救助者への負担を極めて少なくできることを医療との連携の中で実証した固定法である。 (写真)大阪市消防局が考案した「BBB搬送法」。2名ですばやくかつ要救助者に極力動揺を与えず、脊柱固定からバスケット担架固定までをわずか30秒で行うスゴ技。 要救助者役は特別高度救助隊の坂本亮二消防士長。
Jレスキュー2018年7月号掲載記事

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