Special
益城町 西原村、熊本市、上益城郡における救助活動
活断層真上にある地域ゆえ、前震・本震ともに発災直後は倒壊家屋への生き埋め事案が多発。
地元消防、県内応援隊、緊急消防援助隊により昼夜を徹した捜索活動、救助活動が実施された。
前震時・本震時ともに救助要請が落ち着き始めた明け方頃からは、
被害状況調査を兼ねて住民の安否確認をローラー作戦で展開した。
【写真】指宿南九州消防組合消防本部(鹿児島県)撮影
指宿南九州消防組合は14〜26日までの期間で計21名が出動した。本震発生直後は西原村の倒壊家屋において夜通し救助活動を実施した。
Jレスキュー2016年7月号掲載記事
活動隊員コメント
●地元消防団の立ち合いで調査活動等スムーズにできた。検索活動や調査活動中の被災者への声掛けを丁寧にすることで不安が減り、安心して落ち着く方が多数いた。感謝の言葉もいただき我々隊員も力をもらった。
玉野市消防本部(岡山県)
●建物倒壊の光景を見て、改めて地震の恐ろしさを感じると同時に、被災された方々が協力し合っている姿を見て、地域のつながりの重要性を実感。被災地到着から活動方針決定まで時間を要したので、予め各都道府県の活動エリアと内容を決めてみても良いのではと感じた。
城陽市消防本部(京都府)
●道路損壊で消防車両が進入できない現場でも、自衛隊の車両用ジャッキを活用して倒壊家屋内のスペースを確保した。
宇城広域連合消防本部(熊本県)
●地元消防団による避難住民の把握及び避難所への移動の声かけが迅速。西原村では自助、共助体制が構築されているため、消防団による道路情報の把握など有益であった。
上球磨消防組合消防本部(熊本県)
●救助する際、家族から被災者の普段の生活スペース等の情報が得られ、2人を家族の元に帰すことができた。マーキングの共通認識、要救助者のプライバシー保護で自衛隊との連携がスムーズに行えた。今後の課題は、隊員への水分補給の配慮不足、近くに多数の報道がいる中で遺体情報などの無線通信での隠語がなかったこと、狭隘空間で活動中の退避の難しさ等が挙げられた。
有明広域行政事務組合消防本部(熊本県)
●本震で大分県も被災地へと転じ、応援側から受援側へ意識を切り替えるのに大変苦慮した。
大分市消防局(大分県)
次のページ:
春日・大野城・那珂川消防組合消防本部(福岡県)撮影