消防のためのダーティボム入門<br>―その歴史、検知から除染まで―<br>前編

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消防のためのダーティボム入門
―その歴史、検知から除染まで―
前編

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RDDの毒性について

RDDの影響の大きさは、そのデバイスの形状、爆発物の重量、放射性物質の量や種類、気象条件等によって左右されることになる。

爆発地点に最も近い人は、爆発そのもので負傷し、また最も高い放射能汚染を受ける可能性がある。一方、そこから遠ざかると、放射能汚染は減少することになる。放射線被ばくによる毒性学的影響は、受けた総線量に関連してくる。より高い線量を受けると、リスクもその傷害の重症度も高い。

線量に影響を与える重要な要素には、放射性物質の種類、その線源の強度や放出する放射線の種類(アルファ線、ベータ線、ガンマ線、またはX線)や放射性物質の物理的および化学的形態など(例えば、微細粒子、より大きな粒子、液体など)、さらにばく露経路(吸入、摂取、皮膚)などや拡散の形態(爆発物、火災、エアロゾル化など)、さらには線源からの距離およびばく露時間などがある。

RDDの文脈の中で一般的に議論される放射性同位体には、アルファ線源として、プルトニウム-238、ウラン-238、アメリシウム-241がある。ベータ線源には、例えばストロンチウム-90、およびガンマ線源には、例えば、コバルト-60、セシウム-137、およびイリジウム-192がある。

本誌の連載「世界のCBRNe 最新トピックス」の著者の浜田昌彦氏の記事をWebでも公開。「消防のためのダーティボム入門」を前後編で掲載する。
写真・文◎浜田昌彦(写真は特記除く)

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