ドアと壁の強制開放 <br>警視庁と国士舘大学、地域防災が訓練

Report

ドアと壁の強制開放
警視庁と国士舘大学、地域防災が訓練

2025年(令和7年)4月8日、東京都世田谷区にある国士舘大学において、取り壊し予定の建物を使った地震の初動対応訓練を実施した。

写真◎編集部

Twitter Facebook LINE

2025年4月8日、東京都世田谷区にある国士舘大学において、取り壊し予定の建物を使った地震の初動対応訓練を実施し、警視庁北沢警察署、警備犬、国士舘大学の学生、世田谷区の職員、町会の方など約80名が参加した。

訓練では、警察庁指定広域技能指導官の齊藤昌巳氏が、施錠されたドアの開け方をバールと単管、ハンマーを組み合わせて展示し、ツルハシを活用して壁のブリーチング方法を指導した。これに続いて、警察官、学生、住民がドアやグループに分かれた壁やドアの開放に取り組んだ。

参加した同大学法学部の岩崎さんは、「適切な知識と道具があれば素人でも人命救助ができることがわかった。有事の際に、今回の経験を生かしたい」と語った。

また、本訓練を企画した警視庁北沢警察署の寺野彰署長は「ドアの強制開放では、バールで開けられたが、なかなかバールが入らない、開かないということを体感できただけでも成果であった。首都直下型は今後30年以内に70%の確率で発生する。その際には地域の方の自助、共助が欠かせない。実際の災害が発生した際に、今回の訓練を思い出していただきたい」と語った。

警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
警察官と住民がバールをハンマーで打ち込んでドアを開ける。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
震災現場での要救助者の捜索を想定して警視庁の警備犬も出動し、吠えて要救助者のいる部屋を知らせた。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
国士舘大学の学生ボランティアも率先して訓練に参加し、ハンマーでバールを打ち込んだ。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
バールの先端を打ち込んでもそう簡単には開かないことも訓練で体感した。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
室内の壁はバールでハツる要領で壁を貫通させることができた。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
警察庁指定広域技能指導官として全国で活躍する齊藤昌巳さん。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
写真右から、警視庁北沢警察署・北野彰署長、国士舘大学3年生の小田切さん、岩崎さん、国士舘大学総務部の三戸部真由美部長。
警視庁北沢警察署 地震初動対応訓練
訓練に参加された皆さん。
関連記事
関連サイト
2025年(令和7年)4月8日、東京都世田谷区にある国士舘大学において、取り壊し予定の建物を使った地震の初動対応訓練を実施した。
写真◎編集部

Tags

Ranking ランキング