千葉県内の全消防本部が参加 <br>第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会

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千葉県内の全消防本部が参加
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会

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第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
要救助者の意識の有無を確認する。
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
レベルA陽圧式化学防護服で、写真のような布担架での引きずり搬出は取り回しが難しい。
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
狭い階段を搬送する立体的な想定も行われた。
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
液体からの蒸気をLCD3.3で測定する。
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
有害物質の汚染拡大を食い止めるため、シートで封じ込めるが、事件証拠の保全にも配慮されている。
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
蛍光剤とすることで、拡散状況の検証も行う。
富永隆子

富永隆子量子科学技術研究開発機構 放射線医学研究所 被ばく医療部 医師

訓練の主担当者のお一人。
「サリンの想定により目が痛い、鼻水が出る等、解毒剤の自動注射器の使用判断項目となる症状は出ていた。それに対して消防は何が出来ていてどんな課題があったのかを今後検討していただきたい。またこれほど多くの消防本部がどう連携できるのかは注目点であった。手技としては、救助から脱衣までに少々時間がかかっていた印象であった」

金坂裕樹

金坂裕樹千葉市消防局 警防部 警防課 消防救助係長

千葉県内全消防本部の参加を企画。
「今回の最大の収穫は、県内合同訓練が実現したことである。全員が早期収束を目指して動いたが、最初から大成功とはそうそういくものではなく、CBRNE対処における課題が表面化すればよいと考えていた。それが見えた訓練になった。ホットゾーンでは、無線がとぎれとぎれで映像も送信できないなか、千葉市消防局では次策として要救助者をナンバリングしてシートを作成する方式で対応したが、そこでも記入漏れが発生していた。また、放医研に依頼して大柄の要救助者を仕込み、狭い階段で苦戦するかと思ったが、早々に救出できていた。『即時除染』『局面指揮所』での関係機関との情報共有、解毒剤投与の判断を仰ぐホットラインへの連絡のタイミングなどは検討していきたいと考えている。この訓練を機に、県内消防で顔の見える関係が築けた。来年以降も継続でき、千葉県の消防力の向上につなげたい」

Jレスキュー2025年5月号では
陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の元隊長である
岩熊真司氏による本訓練の解説記事を掲載!

量子科学技術研究開発機構放射線医学研究所が千葉市消防局、千葉県警察と合同で毎年実施している「CBRNEテロ対処千葉連携」の2024年度(第6回)実動訓練が2月21日、放射線医学研究所の第3研究棟で実施された。
写真◎伊藤久巳

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