
Report
千葉県内の全消防本部が参加
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会







富永隆子量子科学技術研究開発機構 放射線医学研究所 被ばく医療部 医師
訓練の主担当者のお一人。
「サリンの想定により目が痛い、鼻水が出る等、解毒剤の自動注射器の使用判断項目となる症状は出ていた。それに対して消防は何が出来ていてどんな課題があったのかを今後検討していただきたい。またこれほど多くの消防本部がどう連携できるのかは注目点であった。手技としては、救助から脱衣までに少々時間がかかっていた印象であった」

金坂裕樹千葉市消防局 警防部 警防課 消防救助係長
千葉県内全消防本部の参加を企画。
「今回の最大の収穫は、県内合同訓練が実現したことである。全員が早期収束を目指して動いたが、最初から大成功とはそうそういくものではなく、CBRNE対処における課題が表面化すればよいと考えていた。それが見えた訓練になった。ホットゾーンでは、無線がとぎれとぎれで映像も送信できないなか、千葉市消防局では次策として要救助者をナンバリングしてシートを作成する方式で対応したが、そこでも記入漏れが発生していた。また、放医研に依頼して大柄の要救助者を仕込み、狭い階段で苦戦するかと思ったが、早々に救出できていた。『即時除染』『局面指揮所』での関係機関との情報共有、解毒剤投与の判断を仰ぐホットラインへの連絡のタイミングなどは検討していきたいと考えている。この訓練を機に、県内消防で顔の見える関係が築けた。来年以降も継続でき、千葉県の消防力の向上につなげたい」
▼関連リンク
Jレスキュー2025年5月号では
陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の元隊長である
岩熊真司氏による本訓練の解説記事を掲載!
陸上自衛隊中央特殊武器防護隊の元隊長である
岩熊真司氏による本訓練の解説記事を掲載!