指揮能力&活動能力の向上を目指す<br>川崎市消防局「救助隊技術確認訓練」

Report

指揮能力&活動能力の向上を目指す
川崎市消防局「救助隊技術確認訓練」

Twitter Facebook LINE

ビル解体現場を想定した低所救助訓練

川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
3種類目の想定も、ビル解体工事現場での低所救助訓練。4階建てのビルを解体中に屋上(訓練等の屋上部分)で作業していた作業員が約7m下の3階部分(地上部分)へ落下したというもの。屋上部分へ救出する。この想定も今年発生した救助事案を基に作成された。
川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
屋上部分へ進入する前にバスケット担架にロープとカラビナを設定する高津消防署の特別救助隊員。
川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
同訓練想定に参加した他の救助隊ははしごクレーンにて救出したが、高津消防署の特別救助隊はマンホール救助器具の三脚を持ち込んでバスケット担架の引き揚げ用の支点とし、活動時間の短縮を図った。
川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
要救助者をバックボードへ固定し、バスケット担架での引き揚げ活動に入る。
川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
要救助者をバックボードごとバスケット担架に縛着する。
川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
要救助者を固定した担架を引き揚げていく。建物への接触防止の誘導ロープは担架に結着せず、担架と建物の間を通し、ガイドにすることで接触防止を図った。

シビアな制限時間と容態が変化する要救助者

3種類のいずれの想定も17分という時間制限が設けられており、なおかつ現場到着時は意識レベルが二桁だった要救助者が10分後に三桁に低下、15分後にはさらに容態が悪化するというものだった。そのため、事前に想定が付与されていたものの、16日に参加した隊で救助完了できたのは8隊中4隊であり、いずれの想定も困難な内容であった。

同訓練は特別高度救助隊および特別救助隊が配置されている8消防署の署長と警防部長などが査閲する中で実施された。

川崎市消防局令和6年救助隊技術確認訓練
16日の訓練に参加した川崎市消防局の救助隊員と、訓練想定を作成した救助隊指導担当係長が訓練後に記念撮影。
川崎市消防局は10月16・17日の2日間、「令和6年度救助隊技術確認訓練」を実施した。
写真◎幡原裕治

Ranking ランキング