JR新白河駅で多数傷病者対応訓練を実施!

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JR新白河駅で多数傷病者対応訓練を実施!

令和5年3月6日、JR新白河駅とJRAウインズ新白河駐車場で「令和4年度多数傷病者対応訓練」が行われた。

写真・文◎小久保陽一

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去る令和5年3月6日、白河地方広域市町村圏消防本部主催による「令和4年度多数傷病者対応訓練」が実施された。会場は福島県のJR新白河駅(西白河郡西郷村)とJRAウインズ新白河駐車場。

ここ新白河駅は東北新幹線と東北本線が乗り入れ、両線の乗換駅となっている。周囲は山に囲まれ、そこに閑静な住宅街が広がる。国道4号線も近くを走り、新幹線駅としては唯一村内にある駅としても知られる。またヘリポートとして使用されるJRAウインズ新白河(中央競馬の馬券発売所)の駐車場は普通車1200台を収容可能な大駐車場で、周囲はフェンスで仕切られている。

JR新白河駅
JR新白河駅
JRAウインズ新白河
JRAウインズ新白河駐車場

主な対応訓練は駅構内、改札付近で実施され、10時の開始前に、負傷者役の看護研修生や医師、ナース、警察、駅職員など参加者が集合した。また、それに先立ち、準備も兼ねて朝9時過ぎには、3機のヘリコプターの離着陸があった。今回の目玉は福島県の消防防災ヘリAW139、福島県立医科大学附属病院を拠点とするベル429ドクターヘリ、そして、ふたば医療センター附属病院を運航基地とするEC-135多目的医療用ヘリコプターの3機が参加できたことだ。日の出ごろはまだ雨模様だった上空も訓練開始前にはシーリングも高くなり、また視程も回復していた。

9時過ぎ、最初に臨時ヘリポートに降り立ったのは、多目的医療用ヘリのEC-135(JA119D)。その10分後には福島県ドクターヘリのベル429も到着し、DMATチームと資機材を下ろし離陸して行った。地上付近は穏やかな南風が吹いている。ちなみに福島県ではヘリコプターの運航を中日本航空に委託している。ベル429はドクターヘリとしては全国で3機のみのレアな機材で、豊富なオプションパーツが用意されたマルチパーパスヘリコプター、キャビン後部にある両開きのドアはドクターヘリ仕様のみに装備される。また万が一どちらかのエンジンが停止しても、問題なく飛行可能な頼もしいハイパワーヘリコプターでもある。

多目的医療用ヘリ EC-135(JA119D)
多目的医療用ヘリ EC-135(JA119D)
ドクターヘリ ベル429
ドクターヘリ ベル429

さて今回の訓練想定は、朝9時ごろ、新幹線車内において多数の傷病者が発生し、車両はJR新白河駅に停車、多くの乗客が下車し、助けを求めている。先に到着した白河消防隊員によって一次トリアージが実施され、改札前のコンコースに設置された救護所に搬送していく。救護所では二次トリアージを行い、重症度に応じ、振り分けを行う。ここでDMAT(医師、看護師)メンバーがヘリで到着すると、救護所で応急処置により症状の安定化を行い、ドクターヘリで重症者を搬送する。この時DMATは広域災害情報システム(EMIS)を活用し、搬送先病院の選定を行い、搬送に当たっては、救急車、消防防災ヘリ、ドクターヘリ、多目的医療用ヘリで、迅速かつ適切に搬送する。このような風景を描いての訓練となる。駅改札前コンコースに集まった参加者はそれぞれグループごとにブリーフィングを実施、白河厚生総合病院DMATからの7名を含め14名の病院スタッフ、また傷病者役の34名は、白河厚生総合病院から34名の看護士研修生も訓練に参加する。

多数の傷病者が発生している
多数の傷病者が発生している。
白河消防隊員
現場へ先着した白河消防の隊員。
消防隊員と医師、看護師、警察などが協力し合ってトリアージを開始
消防隊員と医師、看護師、警察などが協力し合ってトリアージを開始。

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