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江ノ電が列車とハイブリッド車の事故想定訓練を実施
鎌倉市消防本部が参加
救助後の活動も連動した訓練
今回の訓練における一連の活動は、警察署員による規制線下で行われ、要救助者の救出後には警察による現場検証を実施。感電の恐れもなくなったことから、事故乗用車は鉄道職員によって踏切外へ移動された。
脱線した鉄道車両(想定)と損傷した軌道や踏切施設の復旧作業が進められる。作業完了により安全が確保されたことを確認したのち、鉄道車両は現場から移動。対策本部を解散して訓練は終了した。
鎌倉市消防署長が異常時総合合同訓練後に訓示
鎌倉市消防署 署長 消防監・小玉 朗
災害現場では各機関の組織の垣根を越えた連携が求められる。訓練を通じて、それぞれの役割を理解しあい、連絡体制や現場での動きを確認できたのは大きな成果。訓練のなかで見えてきた課題や気づきを今後の対応力向上に繋げれば幸いと考える。列車事故や踏切事故では、ひとつの判断の遅れが二次災害に繋がるきわめて難しい現場。安全・連携・迅速を念頭においた行動が重要となる。関係機関が一層緊密に連携して、体制強化に努めてもらいたい。
異常時総合合同訓練後も消防は訓練を実施
江ノ島電鉄は路地裏を縫うように走ることが人気の要因のひとつとなっている鉄道だ。線路沿いは狭隘路も多く、水利から線路を跨いでのホース延長という場面が想定される。しかし、ホースが線路を跨ぐと列車の運行ができなくなるため、線路のあいだへU字溝を埋設。ホースを潜らせる工夫が随所に施されている。65mmホース4本を潜らせることが可能な大きさとされ、異常時総合合同訓練後の終了後にホースを潜らせて、実際に通水する訓練が行われた。