江ノ電が列車とハイブリッド車の事故想定訓練を実施<br>鎌倉市消防本部が参加

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江ノ電が列車とハイブリッド車の事故想定訓練を実施
鎌倉市消防本部が参加

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ハイブリッド車の運転者の救助を開始

列車内の乗客避難と時を同じくして、消防も現場へ到着。現地対策本部で情報共有を行い、ハイブリッド車へ閉じ込められた運転者の救助が開始された。ポンプ車は火災発生に対応するため放水準備を整え、特別救助隊は感電対策を配慮した装備で車へ近づき、移動防止用の輪止めを前輪へ設置した。

ハイブリッド車には「サービスプラグ」と呼ばれる駆動用高電圧バッテリーからの電気回路を遮断するスイッチが取り付けられている。救助作業にあたり、このスイッチを切ることが感電対策として最重要となる。今回の事故車は後部のラゲッジスペース下にサービスプラグがあることが判明。油圧スプレッダーとカッターを使用してリアハッチが開かれ、サービスプラグが遮断された。

江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
サービスプラグが後部にあるため、リアハッチを油圧スプレッダーと油圧カッターを使用して開放。高圧電源を遮断する。
江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
後部のラゲッジスペース下に設置されたサービスプラグ。今回の訓練に使用した車両にはON・OFF位置が、プレスで表示されている。
江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
開放した事故車両の後部から要救助者へ接触して全身観察を実施。感電の恐れもなくなったことから、救急隊員を呼び寄せる。
江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
頚椎損傷の恐れがあり、事故車両内で首周りの固定とバックボードの装着を実施。助手席側ドアからの救出が可能と判断し、車外へ搬送を行う。
江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
要救助者はストレッチャーへ移動して首周りをしっかりと保護。救急隊へ引き継がれる。
江ノ島電鉄・鎌倉市消防本部 2025年度異常時総合合同訓練
ガソリン漏れによる火災を警戒し、消火隊が救助活動開始から終了時まで待機。出火に即応できる体制が取られた。

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救助後の活動も連動した訓練