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AI搭載の火の見やぐらを初導入!
大洗町消防本部
茨城県大洗町消防本部は、全国に先駆けてAI搭載の広域監視防災システムを導入した。
2024年(令和6年)11月14日、大洗町消防本部は全国に先駆けて、AI搭載の広域監視防災システム『火の見櫓AI』を導入した。
旧来の火の見櫓(ひのみやぐら)を彷彿とさせるAIを町内を一望できる消防本部敷地内訓練塔上部に設置し、システムの運用を開始した。
システムの狙いとして、令和6年能登半島地震で甚大なる被害をもたらした輪島市等での大規模災害を踏まえ、今後の消防防火対策のあり方として、火災の早期覚知、情報収集のための「高所監視カメラ」の整備を全国的に促進していこうという動きがある。
同日に行われてた運用開始記念式典では大洗町の國井豊町長(消防長)が登壇。セレモニーでは、火災発生を模した煙を人工的に発生させ、実際に『火の見櫓AI』が検知するデモンストレーションも公開された。
式典レポート
大洗町・國井豊町長(消防長)
「早期に火災を発見できるため、安心安全の大洗町というアピールができます。災害はないに越したことはありませんが、有事の際には早期に対策がとれることとなります。さらに観光地としても受け入れ態勢が整うように思います」
大洗町・飯田英樹町議会議長
「AI搭載ということで色々な可能性を感じています。最近の火災も初期の対策ができれば被害が最小限に抑えられたと思います。今後も町と消防団と一体となって町の安全に取り組んでいき今回のAIシステムにも期待しています」
大洗町消防本部消防次長・二階堂均
「ここ数年、夜間に空家などの無人建物からの出火の発見と通報の遅れが被害の拡大に及んでしまうことが消防本部としての大きな課題でした。そこでAIを活用した火災監視システムに可能性を見いだし、調査の過程で今回のAIシステムに出会い導入に至りました。24時間火災を監視してくれるこのシステムは、大洗町の安心・安全の要になると考えております」
アースアイズ株式会社代表取締役・山内三郎
「このシステムを火の見櫓AIと名付けました。江戸時代より高所から火災を発見するためのものであった火の見櫓は、現在では通報等通信環境が整ってきたことで役割が減少してきています。AIを活用して高所から俯瞰的に監視するという点で現代版の火の見櫓と言えるでしょう。火の見櫓AIは、500mから800m先までを見渡しAIで煙や火災を検知し早期発見することができます。当社のコンセプトは事件事故を未然に防ぐことです。このシステムを活用して町の防災に貢献していきます」