News
展示会「Japan Drone 2025」開催
消防関連の出展を紹介
照明機能に特化した有線ドローン

セントラル警備保障株式会社は自社開発したドローンを数機展示。その中でも消防で有効に活用できそうだったのがポータブル係留型照明ドローン「CSP-D_Light530」だ。
ドローンに約30mのケーブルを備えており、持ち運び用のケースにつながっている。ケースにはAC100Vで電源入力が行え、その電力で照明と飛行の電力をまかなう仕組み。航空法規制緩和30m未満係留飛行に準拠している。
照明は4灯を備えており光束は合計7万ルーメン、照明範囲は約6000平方メートルとなっており、1機でサッカーフィールド1面分を十分に照らすことができる。有線であるため稼働時間も長時間となっており、夜間の災害現場での救助活動での活用を見込めるほか、避難所での照明としても有用だ。
志摩市消防本部が運用する情報共有システム

ソフトバンク株式会社はドローンを活用したソリューション事例やドローン機体などを展示。その中に株式会社ロックガレッジが開発・提供する情報共有システム「3rd-EYE」があった。
同システムは、ドローンとAI、スマートグラスを組み合わせて活用するもので、ドローンが撮影したライブ映像をAIが自動解析して捜索対象(人)の位置を特定し、指揮本部に設置したタブレットや活動隊員が装備するスマートグラスに捜索対象の位置座標や映像情報を表示できる。指揮本部は映像を確認しながら隊員に活動内容を指示し、デジタル地図を用いて目的地を共有するなど、要救助者の捜索状況をリアルタイムに確認することができる。
救助活動に寄与する嗅覚センサーの研究

信州大学と千葉大学の共同出展ブースで展示されていたのは、生きた昆虫の触角を使った嗅覚飛行ロボット「バイオハイブリッドドローン」。
信州大学繊維学部機械・ロボット学科の照月大悟准教授らの研究グループでは、小型ドローンにカイコの触覚を搭載し、匂いの濃度と匂いが来る方向を識別しながら匂い源を探索するセンサーとする研究を進めている。この技術を応用し、ヒトスジシマカ(蚊)の触覚をセンサーにして要救助者が発する熱や匂い、排出する二酸化炭素を検知することで、倒壊した建物等の内部の要救助者を発見するための技術の実用化に向けた研究を進めている。