
消防ポンプ自動車CD-I型 鳥取県東部広域行政管理組合消防局
若手機関員にも親しみやすい車両に
鳥取県東部消防局でも機関員の若返りが進んでおり、目指したのが「使いやすい車両」だ。
ポンプ操作にはタッチパネル式の「GVタッチモニター」を搭載し、放水を一括管理できるようにした。また水槽の残量がわかりやすいようアナログ水量計をシャッター外に設置しているが、ポンプ操作盤から離れられない機関員のために、デジタル水量計も操作盤内に設置されている。
ただ、日野デュトロには4輪駆動のAT車がラインナップされておらず、AT車の希望はあったが操作はMT。「そこは若手にも乗り越えてほしい壁だ」と田中消防司令補は語る。
そして同車で見逃せないのが、ルーフからアオリ部にかけての流線形のフォルム。翼のようなハイルーフにあわせて自らアオリ部をデザインし、風をきるようなスピード感を表現した。さらにオールシャッターとすることでデザインの自由度が高まった側面には、管内に広がる鳥取砂丘の風紋と鳥の羽ばたきをイメージしたマーキングを取りいれた。こうした斬新な車両デザインも、実は同本部ではこれが初めてだ。車両各部に貼りつけられた再帰性に富んだ反射材は赤色として、デザインに統一感をもたらしている。
外観から中身にわたって機動力を高めた同車で、今後も街を守っていく。
左側面


リア


キャブ




ルーフ



運用部隊 湖山消防署消防隊

五面図


装備担当者鳥取消防署 高度救助隊 消防司令補 田中 淳(取材当時)
同車は消防総務課管理係として担当した4台目のポンプ車。「何台かの消防車両作成を経て、最後にやれることをやろう、とタンクの導入を実現できた」

【SPECIFICATIONS】
車名:日野
通称名:デュトロ
シャーシ型式:TKG-XZU685M
全長:6050mm
全幅:1920mm
全高:3020mm
ホイルベース:2800mm
最小回転半径:6.0mm
車両総重量:6845kg
乗車定員:5名
原動機型式:N04C
総排気量:4009cc
駆動方式:4×4
ポンプ:A-2級
ホースカー:手引き
水槽容量:800L
配備年月日:平成30年2月8日
艤装メーカー:吉谷機械製作所