化学消防ポンプ自動車Ⅱ型<br>渋川広域消防本部

日本の消防車両

化学消防ポンプ自動車Ⅱ型
渋川広域消防本部

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自分と仲間の身を守る資機材
RIC/Tサーチバッグを新導入!

渋消では今回の化学車更新に合わせ、当該車両が最前線に出動する機会が多くなることを踏まえ、救助隊用の資機材として屋内進入時の検索用ロープセット「RIC/Tサーチバッグ」を導入した(RIT Rapid Intervention Teamは緊急介入チームを意味)。

本キットはメインバッグ1とサブバッグ3からなり。メインバッグには約30m分のロープが、サブバッグには約6m分のロープが格納されている。屋内進入時、外部の支点にあらかじめメインバッグのメインラインを固定しておき、先頭で入る救助者はメインバッグをたすき掛けにして、バッグ内のロープを繰り出しながら進入する。メインラインには20フィート(約6m)ごとにリングが計4つ付けられているので、視界が効かない状況でも進入口からどれくらいの位置にいるかがわかる仕組みだ。さらにサブバッグを携帯した隊員がメインラインの本隊から分離することで、より広い範囲を検索できる。

渋消では本キットを、倉庫など進入経路が長い場合に特に有効としている。

化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
メインバッグに格納されたメインライン(下のロープ)と3つのサブバッグのセット。火災現場での使用を前提にロープの素材は難燃性。先頭救助者がメインラインを繰り出しながら進入するため、ロープが絡みにくい。米国RIT SAFETY SOLUTIONS製。
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
フラッシュオーバーが起きたときは、メインラインに付けられたリング金具を鳴らすことで出口の方向が音で分かる。リングにはノットが併設され、ひとつ目のリングはノットひとつだが、ふたつ目のリングのノットはふたつになるので進入距離の把握ができる。
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
サブバッグのロープをメインラインのリングに付けて、メインラインから分岐する。
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分離した隊員は自らの携帯するサブラインをたどれば本隊に戻れる。
運用部隊
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
救助隊。左から消防士長・真庭健太、消防副士長・友松英之、消防士長・後藤圭太、消防司令補・狩野修平、消防士長・冨澤幸太、消防士長・須田卓也。(取材当時)
装備担当者
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
後列左から、消防司令・荒井明(警防課装備係長)、消防司令長・角田泰紀(警防課長)、消防司令長・山田知巳(平成29年度警防課長)、消防司令・岸弘幸(平成29年度警防課警防課長補佐)、前列左から、消防士長・後藤拓也(警防課装備係員)、消防士長・岩﨑直矢(平成29年度警防課装備係員)、消防司令・小林靖典(警防課警防係長)、消防士長・飯塚貴士(警防課警防係員)
※年度の特記がない場合は平成30年度現在の所属(取材当時)
五面図
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 渋川広域消防本部
【SPECIFICATIONS】

車名:日野
通称名:レンジャー
シャーシ型式:2PG-GX2AGBF-DMGAAV
全長:7500mm
全幅:2320mm
全高:3280mm
ホイルベース:3790mm
最小回転半径:6.5m
車両総重量:11630kg
乗車定員:6名
原動機型式:A05C-TE
総排気量:5123cc
駆動方式:4×4
ポンプ:A-1級
水槽容量:1500L
薬液槽容量:500L
混合方式:ポンププロポーショナー方式
配備年月日:平成30年3月19日
艤装メーカー:モリタ

渋川広域消防本部 渋川広域消防署(群馬県)
写真◎岸弘幸(渋川広域消防本部) 日本の消防車2019年掲載記事

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