化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 岡崎市消防本部

日本の消防車両

化学消防ポンプ自動車Ⅱ型 岡崎市消防本部

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若手職員に優しい 細部の配慮

消防職員の世代交代は岡崎消防でも進んでおり、現在主力として活躍する機関員は20代前半〜30代半ばが多いという。彼らが運用しやすい車両にするために、装備担当の柴田消防司令長はシャーシに四輪駆動のAT(オートマティック・トランスミッション)を採用した。またポンプ操作室の吸水口・放水口まわりはあえて配管が見えるようにし、色分けすることで仕組みをわかりやすくし、メンテナンスも容易にしている。ホースカーはコンセントにつなぐことで常時充電可能とし、充電忘れといったヒューマンエラーを未然に防いでいる。前述した4放口の放水量や放水残時間がわかる液晶パネルも、機関員を強力にアシストしてくれる機能のひとつだ。

しかし、装備担当者としては、機関員はこれらの機能に頼り切るのではなく、自身で判断できる勘を養ってほしいと考えている。便利な機能や技術は日進月歩で次々に開発されているが、機械任せにする癖がついてしまい、万が一故障した際に何もできないようでは人の命は救えないからだ。そのため、入職5年目までの職員には育成研修や機関員認定などを通してアナログな勘を養う指導を行っている。今回配備された化学車も、便利な最新機能と機関員の勘をうまく活用することで、より安全・迅速・確実な活動が実現するだろう。

左側面
左側面
左側面。構造は基本的に右側面と同じ。水道水補給金具やスト籠を入れている収納ボックスは、使用済みの防火衣などを収納することもできる。
積載庫後部
積載庫後部にはロープやホースバッグ、投光器セットなどを収納。
左側面にはクラスA泡薬剤吸入口がついていない。
左側面にはクラスA泡薬剤吸入口がついていない。
積載庫前部のタイヤハウス部
積載庫前部のタイヤハウス部には水道水補給用金具を取り付けて水道水を水槽に補充できる補給口を設けた。
車上
車上
車上には縞鈑ボックスや予備吸管、照明装置、三連はしごなどを搭載。緊急消防援助隊登録車両のため、キャブ上には「岡崎化 愛知」の対空表示。水槽の蓋部分も見える。
クロスファイヤー放水銃
クロスファイヤー放水銃は2000L/min。45㎝まで上昇させられる。
照明装置
照明装置はナイトスキャンチーフ。省電力化のため、90W×4灯LED式。

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