
水難救助車
釜石大槌地区行政事務組合消防本部
釜石大槌地区行政事務組合消防本部 釜石消防署[岩手県]
写真・文◎橋本政靖
Jレスキュー2016年9月号掲載記事
その姿、圧巻。
ユニークボディに水難救助仕様が充実

Point1:コンパクトボディに 特徴的なルーフ構造を採用
外観上もっとも気になるのが車体上部のアオリ状の構造物。車上にゴムボートを積載しているため、走行時の風抵抗からゴムボートを守れるように空力学的に緻密に計算して加工され、この形状になっているのだ。シャーシにはマイクロバスシャーシのバン仕様であるトヨタコースタービッグバンを採用。標準仕様は乗車定員9名・最大積載量1250kgだが、同車では乗車定員6名(補助席1名を含む)とし、後部の資機材積載スペースに重量を割いた。





Point2:クレーンは小型トラック、荷台用を改造
ゴムボートの積み下ろしには古河ユニック製の小型トラック荷台内架装型バッテリー駆動クレーン(UE500AV改)を搭載。標準仕様では最大490kg吊だが、同車はマイクロバスシャーシにクレーン装置を架装するため、車体強度や安定性を考慮して最大吊り上げ重量を120kg(ゴムボートプラスアルファ程度)に制限している。また同本部での水難救助活動は海難救助が主でありゴムボートを港湾の岸壁上から海面まで降ろす必要があるため、地上高からさらにマイナス4mまでクレーンで降ろせるようにした。




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サビに強い資機材積載部 他