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ドア開放技術などをベテラン職員から学ぶ
東京消防庁四谷消防署が消防破壊訓練
東京消防庁四谷消防署は、同署近隣にある解体予定の建物において、消防破壊訓練を実施した。
写真◎編集部
ベテラン職員の技術を吸収
東京消防庁四谷消防署は令和5年12月13日から15日までの3日間、近隣の解体予定ビルにおいて、エンジンカッターや削岩機などを用いたドア破壊や床破壊といった訓練を実施した。
初日にはエンジンカッターとハリガンツールを使用したドア破壊訓練、ガラス破壊訓練が行われた。このビルは高砂熱学工業株式会社の所有物で、同社の須田整氏は「訓練が地域貢献につながれば幸いです」と述べた。
指導員として参加した車田聡氏(同署の再任用職員)は、救助活動の際の迅速かつ効率的な進入手段として、破壊箇所を少なくする技術を指導した。また、エンジン駆動の資機材を使用する際の、排気ガスによる酸欠のリスク、活動者の安全最優先、火花の飛散方向やガラス破片への注意などを経験を通して学んでほしいと述べた。
指導担当の消防司令補・佐藤友雄は、今回の訓練の目的について、「訓練の前日に署で教養を行い、経験の少ない若手隊員に、自身の失敗経験を交えた資機材ごとの特性、注意点を伝え、災害現場で実際に使用するイメージを持ってもらってから訓練に臨んだ。今後も予防課と連携し、管轄地域での協力を得て訓練を実施していきたい」と話した。