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地震による鉄道車両脱線を想定
―東京消防庁城東消防署―
東京消防庁城東消防署は、2025年(令和7年)11月18日、東京地下鉄株式会社(東京メトロ)と連携し、震災を想定した総合訓練を東京地下鉄総合研修訓練センター(江東区新木場)で実施した。訓練には東京メトロ社員の多くの関係者が参加し、限られた人員で迅速かつ効率的な対応を行うための手順を確認した。
情報提供◎東京消防庁城東消防署
地震で列車が脱線
130名の乗客が被災した想定
訓練は、地震の揺れにより走行中の列車が脱線し、約130名の乗客に複数の傷病者が発生したという想定で開始。心肺停止者1名、軽症者2名、車いす利用で自力避難が困難な方1名の計4名が主な傷病者として設定され、駅係員は速やかに119番通報を実施した。
駅構内では救護活動と避難誘導が同時進行で行われ、限られたスタッフ数でいかに効率的に動けるかという現実的なシミュレーションが行われた。
消防隊到着後は救護所を中心に緊迫した活動へ
消防隊到着後は、設置された救護所でトリアージを実施。心肺停止など早期搬送が必要な傷病者を優先し、適切な医療機関へつなぐための動線を確保するなど、緊迫感ある救助活動が展開された。
隊員たちは、鉄道事業者との情報共有や現場を確認しながら、安全確保・傷病者救出・誘導の一連の流れを実戦さながらに検証。災害時に求められる迅速な判断と連携の重要性が改めて認識された訓練となった。
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消防隊や救急隊による救護活動が開始!