初公開!山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ <br>合同救助訓練

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初公開!山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ
合同救助訓練

2025年8月26日、山口県消防防災航空隊、林野庁近畿中国森林管理局・山口森林管理事務所、そして遭難対策サービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPAN株式会社が合同救助訓練を行った。

情報提供◎AUTHENTIC JAPAN株式会社

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森林職員の安全確保に向けた実践的取り組み

2025年8月26日、山口県消防防災航空隊、林野庁近畿中国森林管理局・山口森林管理事務所、そして遭難対策サービス「ココヘリ」を運営するAUTHENTIC JAPAN株式会社が合同救助訓練を行った。

目的は、森林管理局職員の安全を守るために、発信機(ココヘリ)を活用した実践的な捜索・救助方法を検証すること。今回は、報道関係者へ初めて公開する訓練であった。

「ココヘリ」とは

「ココヘリ」は会員に専用の電波を発信する発信機を貸与し、山岳遭難時に受信機を持った民間提携ヘリコプターや民間地上捜索隊、ドローンを出動させ、発信機と受信機の「直接通信」を用いて登山者の位置を特定することで、捜索時間を大幅に短縮できるサービス。

遭難が発生するような山岳地帯ではスマートフォンの電波が届かないことが珍しくない。「ココヘリ」は携帯電話の通信網に頼らない直接通信をするため、山岳地帯での迅速な捜索につながる。この特徴が登山家に支持されており、会員数は17万人以上に達している。

山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ合同救助訓練
ヘリコプターの機内では、隊員がココヘリの受信機をを確認して「3時方向700m」などの具体的な情報を機長に提供。機体は旋回しつつ高度を調整し、電波が届きにくい谷間の地形の中を川沿いを飛行して、要救助者から数百メートル離れた地点で発信機の電波をとらえることに成功した。その後、短時間で位置を割り出し、最終的に上空から目視で確認するまで至った。
ココヘリ受信機で要救助者を迅速特定

本訓練では、谷間という電波の届きにくい環境下でも航空隊がルートを工夫しながらヘリで飛行し、数百メートル離れた地点で電波を捕捉し、短時間で要救助者の位置を特定した。

隊員が受信機に表示される数値することによって、機長へ具体的な方向と距離を伝えられたため、発信機の有効性を改めて確認できた。

山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ合同救助訓練
谷底の地形は目視確認が難しい状況だったが、隊員が川沿いを飛ぶよう指示するなど適切に対応した結果、要救助者を発見することに成功。経験を重ねる中で磨かれた判断力と練度の高さが発揮された場面となった。
山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ合同救助訓練
山口県消防防災ヘリコプター「きらら」がホイスト救助を実施する。
山口県消防防災航空隊・森林管理局・ココヘリ合同救助訓練
ホイスト救助で機内に収容される森林管理職員。
救助される側の理解も深まる

今回の訓練では、森林管理局の職員自身が要救助者役となり、実際にホイストで救助される体験をした。

「緊張の中でも隊員の声かけに安心した」という感想もあり、救助される側の心理をリアルに体感できたことは、現場での活動をより安全に進めるための理解が一層深まった。

訓練後の講評では、電波干渉やアンテナの持ち方などの課題も明らかになったが、それ以上に迅速な発見と柔軟な判断、安全確保の実現という成果が得られた。

AUTHENTIC JAPAと山口県消防防災航空隊、近畿中国森林管理局は、今後も定期的な合同訓練を重ね、現場の検証を通じて連携を強化。森林管理職員や登山者の安全確保につなげていくとしている。

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