千葉県内の全消防本部が参加 <br>第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会

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千葉県内の全消防本部が参加
第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会

量子科学技術研究開発機構放射線医学研究所が千葉市消防局、千葉県警察と合同で毎年実施している「CBRNEテロ対処千葉連携」の2024年度(第6回)実動訓練が2月21日、放射線医学研究所の第3研究棟で実施された。

写真◎伊藤久巳

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負傷者の救助と初期対応等を確認

量子科学技術研究開発機構放射線医学研究所が千葉市消防局、千葉県警察と合同で毎年実施している「CBRNEテロ対処千葉連携」の2024年度(第6回)実動訓練が2月21日、放射線医学研究所の第3研究棟で実施された。

訓練は、研究棟を貸会議室のビルに見立て、男性が2階で粉と液体を複数の部屋に散布して逃走したテロ災害を想定。本訓練は、新たな試みとして千葉県内31消防本部が参加。警察、放射線医学研究所、千葉県関係機関との連携を訓練すると同時に、不審な粉、液体に対する初動対応は適切であったか、負傷者の救助と初期対応(汚染検査、除染等)、関係機関との情報共有、局面指揮所での活動方針の決定等に主眼が置かれた。

被害想定は2階3部屋にそれぞれに液体、粉末がまかれ、各部屋に2~4名の歩行困難な要救助者を、階段に歩行可能な要救助者を配置。ホットゾーンとされる2階部分に防護装備を着装した複数消防の隊員が進入し、検知と要救助者の救出を実施。建物前のスペースをウォームゾーンと設定し、除染を行った後、コールドゾーンへ救出という流れとなった。

化学剤にはサリチル酸メチルをサリンに見立てた擬剤として使用し、特有の湿布臭が室内に充満した。また粉末は蛍光剤を使用し、初動でその粉末がどれだけ拡散するのかの検証も行えるようにされていた。

第6回CBRNEテロ災害対処千葉連携研修会
新マニュアルを反映させて千葉市消防局では、レベルA typeBの化学防護服でホットゾーンに進入し、いち早く無線で指揮本部に情報を入れる。
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市川市消防局の指揮のもと、訓練を開始。
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千葉市消防局は、先発隊から送られてくる映像を確認する。
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白い粉(生物剤想定)が散布され、要救助者が倒れている現場。
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現場の状況を他の隊に伝え千葉市と柏市で情報共有が図られた。

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